仕事をしたい転勤族の妻(転妻)のためのキャリア情報サイト「転妻キャリアカフェ」

Mihoの再就職レポート7: 派遣コーディネーターに!
(一緒に転妻コンサルタントSuaiを立ち上げたMihoさんは、しっかり自己分析&キャリア分析して、時短の仕事から復帰。そして念願のフルタイム勤務へ!2010年のSuai立ち上げ時の自分の気持ちから今の状況までを振り返ってくれました。)
やっぱり仕事がしたい!
出産後1年、退職から2年で…猛烈に「仕事」がしたいと思うようになりました。
「『仕事≒お金』。旦那の給料でやっていけるなら、専業主婦の方が素敵♪」と、あれだけ専業主婦に憧れていたのに、「いや、私はやっぱり働きたい!」と思い直し、今更ながら退職したことを後悔する毎日だったのです。いや、もしかすると退職直後から、後悔していたのかもしれません。
思ったら即行動。ということで、子どもを一時保育に預け、週2日ですが派遣で仕事をするようになりました。たった数時間のお仕事でしたが、お仕事をすることがこれほど楽しかったとは!・・・と感激する日々でした
人生、仕事がすべてではないけれど、仕事って尊いものなんだなぁ!辞めて、再就職して、改めて感じた「働くことの楽しさ」。
隣の芝生(専業主婦)を夢見たこともあったけど、やっぱりどんな形であれ働きたい!
転勤族の妻だし、いつかはこの土地を離れるだろうけれど、どの土地であっても働き続けたい!
…私の仕事に対する価値観が揺るぎないものとなった瞬間でした。
そして、派遣コーディネーターへ
その後ご縁があって、前職関連の人材派遣会社にて派遣コーディネーターのお仕事に就くことができました。それも、たまたまその会社の「派遣コーディネーター」の1人が退職予定で、その後任としてお声がかかったんですよね。
前職時代から感銘を受けていた、D・クルンボルツの「計画された偶然理論」(Planned Happenstance Theory)はこんな形でやってくるんだな、というのを実感した出来事でもありました。
私も再就職をして改めて味わうことのできた「働く喜び」を色んな人に感じてもらえるお仕事に、未経験から就けることは非常にラッキーだったと思います。
Suaiを通じて考えていた「転妻の就職支援」に関われるというのも運命的なものを感じましたね。派遣という雇用形態は、「契約期間が決まっている」「転勤先の地域事情や会社事情がわからなくても、自分に合うような派遣先を紹介してもらえる」という特性上、転妻にとってはありがたい雇用形態でもありますからね。
でも、最初は大変だった・・・
数時間勤務から、一気にフルタイムに変更しましたが・・・。まずは時短家事を極めました(笑)。早朝から夕食準備をしたりアイロンをかけたり。家電はフル回転!食洗機はすぐに購入しました。
子どもの熱が出そうな時は、前日夜までに病時保育を予約したりとか(当日朝の予約だと予約いっぱいで入れないケースが多いんですよね)。今もですけど・・・週5日はフル回転!です。
働けることそのものは非常にありがたく、専業主婦時代より日々充実していましたが…
最初の1年くらいは本当に大変で、派遣コーディネーターのお仕事自体のやりがいや面白みは、正直言ってありませんでした(笑)。突然出社拒否になり連絡が付かなくなってしまう人、派遣先と必ず揉める人、辞める・辞めないで振り回す人…。「人って思い通りにならない!人って面倒くさい」を感じる日々でした。前職は教材等を営業していたのですが、「物言わぬ商品」がどれだけかわいく思えたか・・・(笑)。
ただ、…ようやく最近になってですが、このお仕事の楽しさもわかってきたように思います。
- 人の成長が見られた時(ブランクアリの主婦の再就職がうまくいった時など)
- 仮説に基づいた対処法がうまくいった時(課題解決した時)
- 派遣先・スタッフのベストマッチングが出来た時
こんな時には、やりがいを感じますね。
担当スタッフは30名ほどですが、まるで「担任の先生」にでもなったかのように、日々色んな「事件」に遭遇しながら、スタッフフォローをしています。本当に何が起こるかわからない(笑)。「人って面倒くさい!」からこそあふれ出る色々・・・の面白さが最近わかるようになってきました。失敗事例を吹き消すくらいの「ドラマティックな出来事」が人材ビジネスにはあります(笑)。
働く気持ち・テンションは人によってそれぞれ。
べき論は通用しないんですね。
一人ひとりの仕事に対する価値観は違います。まさに「多様な価値観」と向き合う仕事です。仕事に対してモチベーション高い人もいれば、そうでない人(仕事をせざるを得ない人)、それを隠す人、…色々います。「モチベーション高く働きましょう」と声高に叫んで就業してもらうものではないし、それが正しいとも限らない。この3年での気付きです。
彼ら彼女の「働く動機や価値観」にとことん向き合い、彼らにとってハッピーな働き方とはどういった形でどういった仕事なのか。ある時は背中を押したり、ある時は咀嚼してあげたり。「共感」はするけど「同意」はしないし、感情移入もしすぎない。
そこそこの距離感を持って接することが「大人の進路・就職支援」なのかな・・・と最近つくづく思います。
そう言えば…前職時代、「18歳の進路支援だけでなく、その後ずーっと先の進路(就職)支援に関わることができないだろうか」と思っていました。
18歳の進路実現には失敗していても、40歳になって華開く人もいれば、
18歳の進路実現に成功していても、40歳になって大失敗して失業中
というような人もたくさんいると思います。
そこには、個人の努力や頑張りとかではどうにもならない、…人生の色んな「岐路」があるんですよね。私も、まさか親のことがきっかけで退職になるとは思わなかった。そうそう、転妻さんの退職もまさにそうですよね。辞めたくて辞めたわけではなく、あくまで「家庭都合」。
担当スタッフさんの中にも、色んな「岐路」の影響で、退職せざるを得なかった人がたくさんいます。もちろん努力や頑張りを怠った人もいますが…。
いずれにせよ…「働く」という機会を通じて、一人ひとりが輝けるようサポートしたい。
「リタイヤ・リセット」「失敗・挫折」をしてしまった人でも、もしくはずーっとダメダメモードの人でも、もう一度「リスタート」してもらえるようなチャンスや支援を与えたいと思うのです。…もちろん、ビジネスでやっているわけですから、「こんな人は紹介できない!」と最初からお仕事紹介をしない人もいますが。
一人ひとりのスタッフの「仕事」を、真摯に丁寧扱い、「尊いもの」として扱う自分でありたい。
どんな仕事であっても、労働は尊いものだと思うから・・・。
そしてやっぱり!「現場最前線のお仕事から始める」というのが、私には合っているのかもしれませんね。現場のリアルを追求した上で、ナレッジや手法を見出していくというパターンは前職と一緒。現場を見ているから、色んな企画のアイデアも出るし、「ブレスト」もできる。
今後また転勤になって、自分がどんな仕事をするのかわかりませんが・・・
「人」にかかわること、「現場」に近いこと、「企画立案」ができること・・・。
そんな仕事に関れる仕事に就きたいと思っています。
あ、そうだ!
「働き続ける転妻」(≠自営業)になるためには、数多くの「採用活動」を突破しなければいけないんですよね。そういう意味では、ずーっと自己分析や志望動機を考え続けなければいけない。「自分には何ができるか。何がしたいか」。
私自身も転妻として考え続けつつ、「働きたい転妻」さんに対しても、自己分析や志望動機を考えるサポートとかしていきたいな。
【記事作成:Miho、編集:Miwa、最終更新日:2014/7/5】